Diceです。今回はセルビアについてお話します。
親日家が多いしすごく居心地が良いよね。
日本から寄贈されたバスが走っているのをよく見かけるよ!
野菜や果物が信じられないくらい安いのは良いなー。
肉食文化が強いけど、ヴィーガンでも快適に過ごせるよね。
セルビアってどこにあるの?
セルビアは東ヨーロッパのバルカン半島と呼ばれる地域にある国の1つ。面積は日本の約4分の1で人口は約700万人と、決して大きな国とは言えません。
位置はイタリアの右側、ギリシャの上と言えばイメージしやすいでしょうか:)
かつてユーゴスラビアを構成していた国の1つとして有名。戦争や紛争が絶えない、なんだか危ない国というイメージをお持ちの人もいるかもしれません。
実際、街中にはそこそこ戦争の傷跡が残っています。
50歳になる家主さんとお茶をした際にいろいろと話を聞いたのですが、これまでに3回戦争に参加したとのこと。(もちろん本人の意思で参加したのではなく、徴兵されたそうです)
その家主さんはセルビア北部のNovi Sadに住んでおり、約20年前のNATOによる爆撃の際も徴兵されていたそうなのですが、爆撃機やトマホークが飛んでくるのを何度も目にして本当に怖かったと言っていました・・・。
前線にいたときは「頭付近を何度も銃弾がかすめていった」「いつ死んでもおかしくなかった」と。
昔おじいちゃんに戦争の話を聞いたことがありますが、今50歳前後の人から戦争の経験を聞くことになるとは…。
平和な日本で暮らしてきたからか、ちょっと不思議な感覚でした。
当時Novi Sadの各種施設や橋が爆撃で壊されたそうですが、今ではほとんどが復旧しています。
余談ですが、橋は家主さんの奥さん(ハンガリー人)が務めていたドイツ企業が復旧を担ったのだとか。
大家さんはその橋が完成した際に橋の上で結婚式を挙げたそうで、TV局が完成する様子を映していたため、ヨーロッパ中に放送されたそうです(笑)。




これまでにセルビアの主要都市に数ヶ月単位で滞在してきましたが、北部と南部では街の様子に大きな違いがありました。
というのも、かつて北部はオーストリアに、南部はトルコに支配されていたから。(世界史が好きな人は分かるのかもしれません…!)
言語にも違いがあるので、話せばどこ出身なのかはすぐに分かるそうです。それは日本も同じですね…!
ちなみに、今でもコソボとは緊張状態にあるようですが、旅をしていて不穏な空気を感じたことはありません:)
実際に住んでみて危ないと感じたことはないよ。
セルビアには親日家がたくさん!
セルビアに滞在していて感じたのは、親切な人が本当に多いということ。
困っていると、すぐに救いの手を差し伸べてくれます。今まで訪れたどこの国よりも、気軽に、そして丁寧にサポートしてくれるように感じます。
大体最初は中国人と間違えられるのですが、日本人と分かったときは本当に親切…!とても嬉しそうにたくさんの質問を投げかけてきます。
なんだか日本人にとても興味があるようです(笑)
ちなみに、中国人と間違えられるのは珍しいことではありません。それはセルビアに限りませんが…。
子供たちは外国人に興味があるのか「ニーハオ!」「チャイナ!チャイナ!」と声をかけてきます。
まるで嵐のようなので、ぼくはその現象を「チャイナストーム」と名付けました(笑)
──余談ですが、マケドニア人はほとんどが「こんにちは!」「日本人!」と話しかけてきました。
個人的にはセルビアよりも親日国なのではと思います。詳しくは別の記事で書きますね:)
話を戻しますが、セルビアが日本に好意を抱いているのには、いくつか理由があるようです。
1つは裕福(だと思っている)で技術力もすごい国と憧れを持っている人が多いからでは、と考えています。
セルビアと日本の対比の話になったときに、ほとんど全員が口を揃えて日本の裕福さや技術力の話をしていました。
ぼくはそこまで詳しくないのですが、いつもテクノロジーのスペシャリストのような感じで扱われるので、ちょっと困ることがあります(笑)
もう1つの理由は、日本からたくさんの援助を行なっているということ。
バスをはじめ、医療設備やインフラなど、さまざまな援助を行なってきたそうで、特にバスは日常生活で目にする機会が多いことから、「援助をしてくれる国」としての印象が強いようです。
──驚いたのは、2011年の大震災の際にセルビアから日本に対する大きな援助があったということ。
この後のブロックで言及しますが、セルビアは決して裕福な国ではありません。
でも、震災の際に国際赤十字を通じてヨーロッパで第1位、世界で見ても第5位の義援金がセルビアから寄せられたのだとか。
あまり裕福でない国からそれだけの義援金が寄せられたと考えると、なんだかグッとくるものがありますよね…。
それだけ日本に対して好意を抱いているということなのだと思います。
──日本に対して文句ばかり言う国に支援金を渡すぐらいなら、セルビアに対してもっと支援すれば良いのにと思ってしまうのはぼくだけでしょうか。
好意を持ってもらえるのは普通に嬉しいよね。
ぼくはセルビアの人が大好きになったよ!
セルビアの平均賃金は?
セルビアの平均賃金は4万円〜5万円程度と言われています。
たまに賃金や物価の話になるので、そのときは勇気を出して聞いてみるのですが、実際はもっと低いと答える人が多いです。
その数字から、いかに貧しい国なのかが想像できるかと思います。
ただ、悲壮感のようなものは全く感じません。むしろ、陽気に、幸せそうに暮らしているイメージが強いです。
家賃は1万8000円〜3万円中頃程度であることが多く、いつもカフェでお茶をしている姿を目にするので、お金はどうやって工面してるのだろう、どうやって日々の生活を送っているのだろう…と思い、何度か質問したことがあります。
そうすると、みんなが口を揃えて「ぼくたちも不思議だよ(笑)。でもなんとかなってるんだ」と言っていました(笑)
家族や友人との繋がりがとても強く、困ったらお互いに助け合うから、なんとでもなるのだそうです。
貯金はできず、日々の生活を送るので精一杯な人が多いそうですが、それでも1日1日を幸せに過ごしているようです。
ただ、日々の生活を送るのに精一杯で、将来のために何も残せない状況に嫌気がさし、海外に出ていく若者が後を絶たないとのこと。
優秀な人材がどんどん海外に出ていくので、この先どうなるのだろうと不安に思っている人がたくさんいるようです。
人がいなきゃ国を良くしていくことはできず、将来性のなさに絶望した人がさらに海外に流れていくという悪循環…難しい問題です:(
何か状況を打開するきっかけがあれば良いのだけど…。
Diceが頑張って何か現地の人のためのビジネスを始めれば良いのだ!
将来何かできれば良いね!Lilyも協力してね!


セルビアの物価は?
ちなみに、物価はすごく安いです。(とはいえ、日本の半分〜3分の1程度。収入に比例して5分の1とかそれ以下な訳ではありません)
ぼくはヴィーガンでお肉や乳製品を購入しないので、それらの金額は分かりませんが、野菜や果物はすっごく安いです!
例えば──
じゃがいも… 90円/kg
ほうれん草… 80円/kg(日本では1パック200g前後で120〜150円)
トマト… 130円/kg
いちご… 270円/kg(最安値は230円/kg!日本では1パック250〜300gで400〜700円)
さくらんぼ… 130円/kg
びっくりするくらい安いですよね!
基本的にほぼ全ての農作物が無農薬だそうで、見た目は日本のものよりも良くないものが多いです。
でも、味はむしろセルビアのものの方が美味しいような気がします。味が濃いといいますか…
野菜や果物が好きな人やヴィーガンにとっては本当にありがたいです:)
ちなみに、日本人が海外で恋しくなりがちな食材、例えば白米や醤油、味噌、豆腐なども簡単に手に入ります。
日本のコンビニとまではいいませんが、街のいたるところにZdrava Hrana(健康食品)というお店があり、そこで販売されています。
白米はたくさんの種類があり、日本米とほぼ同じ種類も売られています。
醤油は200mlで約500円、味噌は400gで約1000円とかなり割高ですが、輸入品だから仕方ないのかもしれません。日本からの輸入品だから味はバッチリです:)
ちなみに豆腐は薄切りのブロック(たぶん200g)で約200円なのですが、食感と味がちょっと・・・。変な臭いがしたり食感がおかしかったり、品質が安定していなかったりするので、正直おすすめできません:(
ちなみに散髪代もめちゃくちゃ安いです!
男性は約300円、女性も1000円あればお釣りがくるようです。
お米は普通に美味しいし、醤油も味噌も手に入るから日本食が恋しくなることはそんなにないかな。
でも豆腐とか納豆が恋しいって良く言ってるよね。
野菜も果物もすごく美味しいから満足なのだ。



さいごに
簡単にセルビアを紹介してみましたが、いかがでしたか?
あんまり聞いたことないし、場所も分からないと言う人が多いかと思いますが、とても魅力的な国です。
短期滞在でも長期滞在でもきっと楽しめるので、ぜひ一度足を運んでみてください。
みんなもきっと好きになるよ!
ノマドライフの拠点としてもすごく良いかも。