一般動詞を学べばできるようになること
- シンプルな文章が作れる
- 何をするのか / 何が欲しいのかなどを伝えることができる
- 文法の知識がほとんどなくてもある程度意思を伝えることができる
一般動詞を勉強すれば最低限のコミュニケーションが取れるってことだね!
コミュ力が高い人なら一般動詞と少しの単語だけで意思疎通ができちゃいそうだね
突然ですが、みなさんが知っている動詞をいくつか挙げてみてください。
「歩く」「走る」「食べる」「寝る」「買う」「勉強する」「働く」「休む」etc
━━ 数えきれないほどの動詞がありますよね。
動詞は「主語(人やモノ)の動作や状態を表す」もの。
「〜へ行く」や「〜を買う」など、動詞は文を構成する最も重要な要素といっても過言ではありません。
動詞なしでは意味が通る文を作ることができないので、しっかりと使い方を理解しておく必要があります。
ちなみに、動詞は無数に存在しますが、英語では「一般動詞」と「be動詞」の2種類しかありません。
今回は動詞の99%を占める「一般動詞」を分かりやすく解説していくので、順番に確認していきましょう。
しっかりと自分のものにできるように、落ち着いて読み進めていってくださいね。
目次
一般動詞の基礎
一般動詞は文の中で述語になる、主語の動作や状態を表すものです。
つまり、「何をするのかを伝えるために」「しっかりと意味のある文を作成するために必要な重要なパーツ」ということです。
もし動詞がなければ何をするのかを伝えることができないので、文が成立しなくなってしまいます。
ちなみに、一般動詞は「明確な意味を持つ動詞」です。
そこが実質的には意味を持たない曖昧な「be動詞」と異なる点です。
「be動詞」を勉強すれば「一般動詞は明確な意味を持つ動詞」「be動詞実質的には意味を持たない曖昧な動詞」という表現がしっくりくると思いますので、まだ「be動詞」が何か分からない方は、この記事の後に読んでみてくださいね。
もう1つの動詞「be動詞」は↓のリンクからチェックしてね
こちらもどうぞ
─英語の文法を基礎から学ぼう─「be動詞」
〜この記事で学べること〜 be動詞の基礎be動詞の使い分け方be動詞の訳し方 1つずつ確認していこう be動詞を学べばできるようになること 「自分や人が誰なのか」「どんな…
一般動詞の種類
一般動詞は「自動詞」と「他動詞」に分類できます。
文の構成が異なるので、違いをしっかりと理解しましょう。
「自動詞」について
「自動詞」は「S+V(主語+動詞)」だけで完全な文を作れる動詞です。
少し難しい言い方をすれば、自動詞は「目的語」を必要としないということです。「目的語」を必要としないという点が、次の項目で確認する「他動詞」と異なります。詳しくは「他動詞」の項目で説明します。
そっけない文になりますが、自動詞を使えば「文として成立する最もシンプルな英文」を作ることができます。
いくつか例を見てみましょう。
- I walk.
- You run.
- I sleep.
「完全な」「成立する」というのは「文法上なんの間違いもない」という意味でつかってるよ
これにいろんなものを付け足すことで、もっと豊かな表現ができるようになるんだよ
「他動詞」について
他動詞は「S+V+O(主語+動詞+目的語)」という形で文を構成します。
自動詞とは違い、動詞の後ろに必ず「目的語」を必要とします。
「目的語」とは、例えば「〜を買う」の「〜を」の部分にくる言葉で「名詞のみ」が目的語になることができます。
正確には「名詞句」や「名詞節」も名詞と同じ働きをするから目的語になることができるんだけど、今はまだ考えなくても大丈夫だよ
「名詞句」「名詞節」は名詞と同じ働きをする複数の単語で構成されるカタマリのことね
- I buy this game.
- I read the book.
- I use this pen.
- 私はこのゲームを買う
- 私はこの本を読む
- 私はこのペンを使う
例えば「私は買う」だけで「目的語」がなかったら「何を買うの?」ってつっこまれちゃうよね
「私は買う」だけでも通じる場面があるかもだけど、英語の他動詞は基本的に目的語をつけなきゃいけないんだよ
「他動詞」ちゃんは後ろに「目的語」くんがいないとダメなんだね
「他動詞」ちゃんが持つ本来の力(意味)を発揮するには、「目的語」くんが必要なんだよ
一般動詞の使い方
【日本語との違いに注意】一般動詞は「主語」の直後に置く
日本語と英語では一般動詞を置く位置が異なるので、注意する必要があります。
日本語では文末に置かれることがほとんどですが、英語では主語の直後に置かれます。
慣れるまでは「主語の直後に動詞」ということを意識しながら文を構成していきましょう。
- 「I study English」
- 動詞は主語の直後へ
日本語と違うから違和感があるかもしれないけど、すぐに慣れるはずだよ
主語が3人称単数の場合は「s」または「es」をつける
一般動詞は主語に合わせて形を変化させる必要があり、変化させることを「活用」といいます。
覚えなければいけないのは、主語が「3人称単数」のときの活用です。
人称が何か分からないという人は↓の「⭐️【人称】とは?⭐️」を押してみてね
⭐️【人称】とは?⭐️
人称は3種類あり、話し手を「1人称」、受け手を「2人称」、それ以外の人やモノが「3人称」です。
そして、各人称にそれぞれ「単数」「複数」があります。
例えば、ある空間に「あなた」「Aさん」「Bさん」「Cさん」がいるとします。
そして「あなた」が「Aさん」と雑談しているとします。
その場合「あなた」は「1人称単数」で「Aさん」は「2人称単数」です。
「あなた」と「Aさん」が自分たちを「私たち」と一括りにすれば「1人称複数」、「あなた」が「Aさん」と「その場にいる他の誰か(何人でも)」をまとめて「あなたたち」と一括りにすれば「2人称複数」となります。
「あなた」と「Aさん」にとって「Bさん(その場にいてもいなくても)」は「3人称単数」で、「Bさん」と「Cさん」を一括りにして捉えれば「3人称複数」となります。
ちなみに、固有名詞(人の名前やモノの名前など)は全て「3人称単数」です。
| 単数 | 複数 |
1人称 | I | we |
2人称 | you | you |
3人称 | he / she / it | they |
I(わたし)/ you(あなた)/ he(彼) / she(彼女) / it(それ)/ we(私たち)/ you(あなたたち)/ they(彼ら / 彼女ら)
主語が3人称単数で時制が「現在形(過去でも未来でもなく今の話をする形)」の場合、動詞の最後に「s」をつけます。
それを「3単現のs(3人称単数現在形のsの略 )」といいます。
基本は「s」をつければいいだけなのですが、例外として「s」ではなく「es」をつけるものもあります。
ちなみに、主語が「3人称単数」以外のときはすべて同じ形(原型)となります。
「he」「she」「it」「固有名詞(人やモノの名前など」はよく使う3人称単数の主語なので覚えておきましょう。
3人称単数は動詞の原型に「s」をつける
主語が3人称単数の場合、動詞の原型に「s」をつけます。
Example
- want → wants
- like → likes
- come → comes
- play → plays
- work → works
- walk → walks
- live → lives
ただ動詞の最後に「s」をつければいいだけだから、すごくシンプルだよね
【例外①】語尾が「子音字+y」で終わる動詞
単語の語尾が「子音字+y」で終わる動詞は「y」を「i」に変えて「es」を付けます。
子音字は母音字「a i u e o」以外のアルファベットのことだよ
Example
- study → studies
- fly → flies
- try → tries
- cry → cries
- carry → carries
語尾が「母音時+y」で終わる場合は「es」ではなく基本と同じく「s」を付けます。Example : play → plays / buy → buys
【例外②】語尾が「o」「s」「x」「ch」「sh」 で終わる動詞
語尾が「o」「s」「x」「ch」「sh」 で終わる動詞は語尾に「es」を付けます。
Example
- go → does
- do → does
- kiss → kisses
- miss → misses
- mix → mixes
- teach → teaches
- touch → touches
- watch → watches
- finish → finishes
【例外③】形が変化する動詞
種類は少ないですが、3人称単数の場合に形が変化する動詞があります。
be動詞はどの人称でも変化するから迷ったけど、ここにいれておいたよ
あわせて読みたい
─英語の文法を基礎から学ぼう─「be動詞」
〜この記事で学べること〜 be動詞の基礎be動詞の使い分け方be動詞の訳し方 1つずつ確認していこう be動詞を学べばできるようになること 「自分や人が誰なのか」「どんな…
まとめ
以上で一般動詞の基礎知識の解説は終わりとなります。
今回学んだ内容だけでも、簡単な文章を作ってある程度の意思を伝えることができるようになるはずです。
最後に情報をまとめておきますので、もし不安なところがあればもう一度読み直してしっかりと自分のものにしてくださいね。
今回学んだ内容
- 一般動詞には「自動詞」と「他動詞」がある
- 一般動詞は主語の直後に置く
- 主語が「3人称単数」の場合は語尾に「s」または「es」をつける
【Level Up】一般動詞をより深く学びたい方へ
↓の「⭐️【Level Up】一般動詞をより深く学ぼう⭐️」を押したらでてくるよ
⭐️【Level Up】一般動詞をより深く学ぼう⭐️
一般動詞は「自動詞」「他動詞」以外の観点からも分類することができます。
「自動詞」「他動詞」以外の一般動詞の分類
- 動作動詞
- 状態動詞
- 心理動詞
- 知覚動詞
- その他の状態動詞
1つは動作や行動を表す「動作動詞」で、もう1つは状態を表す「状態動詞」です。
状態動詞はさらに「知覚動詞」「心理動詞」「その他の状態動詞」に分類されます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
正直「動作動詞」とか「状態動詞」とかを意識したことはほとんどないけど、知っておいて損はないからね
「動作動詞」「状態動詞」っていう言葉を暗記する必要はないよ
【Level Up】動作動詞について
動作や行動を表す動詞を「動作動詞」といいます。ほとんどの動詞はこの「動作動詞」に該当します。
動作動詞は「1回のまとまった動作を表す動詞」「始まりと終わりのある動詞」と考えることができます。この視点は状態動詞と動作動詞を見分ける上で役に立ちます。
「一応」見分けるべき理由はあるから、後で説明するね
会話でのコミュニケーションにはそこまで重要じゃないかな。間違っていたって文脈で理解してもらえるだろうし
きちんと理解して使い分けられる方がいいけど、ちょっとしたミスやニュアンスの違いを気にして英会話が億劫になる方が問題だしね
- walk
- run
- work
- read
- study
- carry
【Level Up】状態動詞について
「一定期間続く状態を表す動詞」のことを状態動詞といいます。
状態動詞は「短時間でONとOFFを繰り返せない動詞」「ある状況が続いていることを表す動詞」と考えることができます。例えば「好き」という状態は短時間で切り替えられません。状態を表すので「〜する」というよりは「〜ている」という訳の方が正確です。
【Level Up】①知覚動詞について
「目で見る」「耳で聞く」など、人間の五感(視覚・聴覚・味覚・臭覚・触覚)に関する動詞のことを「知覚動詞」といいます。
- see
- hear
- feel
- smell
- taste
知覚動詞の使い方には3つの型があって、それぞれ微妙に意味が異なります
動詞によってどの型を使えるかが決まってるから注意しないといけないんだ
全部覚えるのは大変だから、どの型でも使える「see」「hear」を使って例文を作るね
「知覚動詞 + 目的語 + 動詞の原型」で「目的語」が「〜する(動詞の原型)」のを「〜する(知覚動詞)」するという意味になります。
「動詞の原型」を使うのは、目的語が〜するところを「最初から最後まで全て「動詞の原型」した場合」です。
① I saw the girl buy an old book.
② I heard someone screaming on the street again and again.
「saw = 知覚動詞( see の過去形)」「 the girl = 目的語 」「buy / call = 動詞の原型」
①私は女の子が古い本を買うのを見た
②私は誰かが何度も通りで叫ぶのを聞いた
「知覚動詞 + 目的語 + 現在分詞」で「目的語」が「〜している(現在分詞)」のを「〜する(知覚動詞)」するという意味になります。
「現在分詞」を使うのは、目的語がまさに〜しているところを「現在分詞」した場合です。
「動詞の原型」を使う場合とは異なり、最初から最後まで全て見たわけではありません。
① I saw the girl buying an old book.
② I heard someone calling my name on the street.
「saw = 知覚動詞( see の過去形)」「 the girl = 目的語 」「buy / call = 動詞の原型」
①私は女の子が古い本を買っているのを見た
②私は誰かが何度も通りで叫んでいるのを聞いた
「知覚動詞 + 目的語 + 過去分詞」で「目的語」が「〜されている(過去分詞)」のを「〜する(知覚動詞)」するという意味になります。
目的語と過去分詞が受け身の関係になります。
① I saw an old book bought by the girl.
② I heard my name called by someone again and again on the street.
「saw = 知覚動詞( see の過去形)」「 the girl = 目的語 」「buy / call = 動詞の原型」
①私は古い本が女の子に買われるのを見た
②私は私の名前が通りで何度も呼ばれるのを聞いた
【Level Up】②心理動詞について
人間心理のさまざまな動きを描写する動詞で、喜怒哀楽などの感情や認識、考えを表す動詞を「心理動詞」といいます。
- like
- love
- hate
- want
- think
- mind
- 好きである
- 愛している
- 嫌っている
- 欲している
- 思う
- 気にする
【Level Up】その他の状態動詞について
その他には下記のような状態動詞があります。
- have
- own
- live
- be
- exist
- resemble
- 持っている
- 所有している
- 住んでいる
- 〜である
- 存在している
- 似ている
【Level Up】動作動詞と状態動詞の見分け方
動作動詞と状態動詞には大きな違いがあります。
それぞれの性質を比べてみましょう。
- 短時間でONとOFFを繰り返せない
- ある状態が続いていることを表す
例えば、動作動詞「walk(歩く)」ですが、歩くというのは「始めと終わりがある1つのまとまった動作」なので、短時間でONとOFFを繰り返すことができます。
始まり(歩き始め)と終わり(歩き終わり)を明確にできる、1つのまとまった動作と捉えられるよね。
一方で状態動詞「like(好む)」を例に挙げると、何かを好きであるという状態は短時間でONとOFFを繰り返す(急に始めたり、急にやめたり)ことはできず、始まりと終わりも明確にはありません。
それらが動作動詞と状態動詞を見分けるポイントです。
また、次の項目で説明する「状態動詞は進行形にできない」というのも見分けるポイントになります。
微妙なとこだね。テストの4択問題のハズレ選択肢を見つけるのには役に立つかも
例えば状態動詞は「進行形にできない」って原則があるから、選択肢に進行形の状態動詞があれば間違いだと判断できるかな
【Level Up】状態動詞は進行形にできない?
状態動詞は基本的に進行形にすることができません。
その理由を説明していくから、分かるまで何度も読んでみてね
まずは簡単に進行形について補足します。
動作動詞には明確に始まりと終わりがあり、進行形はその途中(*)に焦点を当てて「今まさに取り組んでいる」ということを表現するものです。
始まりと終わりがあるということは、その動作の途中=まさその動作を行なっている段階があるわけで、進行形はその段階に焦点をあてて「今まさに〜している」ということを表現します。
しかし、状態動詞は「今まさに〜している」のように一部分を切り取ることができません。
状態というのは明確に始まりと終わりのない一定のもので、自分の意志で始めたり、終わらせたりすることができないものだからです。
たとえば「know(知っている)の場合」ですが、過去〜現在〜未来までずっと「知っている」という状態が続く(続いている)わけで、「今まさに知っている」のように一部分を切り取ることはできません。
「動作」「状態」という日本語の意味を考えても「動作」は急に始めたり終わらせたりできる一方で「状態」というのは「そうなっている」ものなので、急に始めたり終わらせたりできるものではありませんよね。
繰り返しになりますが、状態動詞はすぐにONとOFFを切り替えられない「一定の状態」を表すものなので、状態動詞を進行形にして「今まさに〜という状態である」と表現することはできないのです。
この考え方を理解しておけば単語1つ1つを動作動詞か状態動詞か暗記しなくてもいいので、しっかりと頭にいれておいてください。
でも、状態動詞でも進行形にすることができるケースもあるんだ
状態動詞が動作動詞の意味も持つ場合
例えば、食べる/ 飲むという意味の「have」は動作動詞なので進行形にすることができますが、持っている(所有している)という意味の「have」は状態動詞なので進行形にできません。
【have 】動作動詞 / 食べる
⭕️ I’m having lunch with my friend.(私は友達とランチを食べています)
【have 】状態動詞 / 持っている
❌ I’m having two daughters.(私には2人の娘がいる)
⭕️私は友達とランチを食べています
❌私には2人の娘がいます
動作動詞と状態動詞どちらの意味も持つ動詞は他にもたくさんありますが、全てを丸暗記する必要はありません。
動作動詞と状態動詞の見分け方の項目で説明したとおり、「短時間でONとOFFを繰り返せるかどうか」を基準にして判断するようにしましょう。
もともと知っているのならそれでもいいし、もし見分けがつかないのであれば「短時間でONとOFFを繰り返せるかどうか」を基準に判断してみよう
一時的な状態を表す場合
一時的な状態を表すために状態動詞を進行形にして使うことがあります。
すぐにONとOFFを切り替えられない状態動詞であっても、ある程度長い目で見た場合に現在の状態が一時的である可能性が高い場合に進行形にして「一時的であることを強調」します。
【have 】動作動詞 / 食べる
⭕️ I’m living in USA.
↑は例えば「アメリカに留学しているけど1年後には帰る」「期間限定でアメリカに働きにきている」といった状況で使えるね
変化の過程を表す場合
変化の過程を強調したい場合は状態動詞を進行形にすることができます。
比較級などを用いることで、状態が変化していることを表すことができます。
変化の過程を表す状態動詞の進行形の例
【resemble】似ている
- ⭕️ He is resembling to his father more and more these days.
(彼はここ最近、ますます父親に似てきている)
【Level Up】まとめ
これでみなさんも一般動詞マスターに1歩近づきました。
少し難しい内容なので、何度も読み返して理解を深めてくださいね。
何度も何度も読み返して、実際に使って、自分のものにしていくんだよ